少女冥館 記録
詩人画家 安田りさの創作のための雑記です。
当サイトに掲載されている文章および作品画像、情報は、すべて著作権法で保護されています。
無断で使用、複製、頒布することは法律で禁じられていますのでご遠慮ください。
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2014.10.24 Friday
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●蒼い月と
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蒼い月を見ていた
孤独な夜のつめたいミルクの
わたしを見下ろした光のなかで
ちいさな手足をのばしている
今だけを
抱きしめている
今だけを生きている
蒼い月は知っている
孤独な夜のつめたい心
わたしを作り上げたものは
ただ今だけを生きる
ひとつひとつの
ちいさな粒
光にさえとけず
なにものにもなれない
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2014.10.11 Saturday
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●雲の色
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憂鬱を模した雲の形
流れる髪は誰の声
私の指先
君に触れない
冷たすぎて世界が割れた
雲さえ凍る灰色の国で
私は誰を愛するのでしょう
花の咲かない渇いた大地で
私は誰を待ちつづけるのでしょう
私の指先
君に触れない
憧れたあの声は掠れた雨音
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2014.10.08 Wednesday
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●秋の河原で
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影が結ぶ
夕暮れ
音は溢れて
涙は溢れて
愛は分からず溢れ出て
あなたの足下を流れていく
あなたの足をすくい
溺れさせるほど
けれどあなたはおぼれる前に
誰かの手をとっていたから
わたしの愛はきれいなまま
知らないうちに流れて消える
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